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日はバイクで1時間近くの所にあるアウトレットモールまで遠出してみた。

車でこんな土曜日に買い物なんぞ出かけては、渋滞に遭った上、駐車場に入るにも苦労するに決まっている。そこで、寒さを覚悟でのバイクだ。


冬にバイクで遠出するのは面倒だ。
寒いということもあるけど、どんな服装で行くか悩むことになるからだ。まあ、どんな服装と言うよりは、どのくらい厚着するかということなのだが。


ただでさえバイク乗りの格好は目立つ。目立ちまくる。観光地などで見てごらんなさい。

夏場でさえ肩や肘に当て布やパットの入ったゴツい派手なジャケットを着て、下半身は排気ガスで薄汚れたジーンズ、足元を見ると左足のつま先が特徴的に汚れたトレッキングブーツ・・・ならまだいい。革のライダーブーツなんぞ履いている時もあるし、更に手にはヘルメットとグローブなのだから。

似たような仰々しい格好をしている私もそうだが、恐ろしく周りの風景にマッチしていないし、他の人々から完全に浮いてしまっている。人混みの中を歩いていると「絶対、このうちの誰かは指差して笑うてるやろ!」などと被害妄想に駆られる有様だ。

かといって、あまりにカジュアルな衣装ではコケた時に危なくてしょうがないし、風を通すので真夏でも意外に寒い時がある。走り出したらバタつくのも鬱陶しい。それにあまり地味な色だと自動車などから見えにくく危険だ。結局はゴツい派手なジャケットを着る羽目になってしまうのだが。


ともかく、寒い今日の気温でも大丈夫だろうという程度に着込み、なおかつツーリングではなく買い物なので、まあ街なかを歩いても違和感の少ないであろうジャケットを羽織って走り出した。

土曜日と言うこともあってモールはカップルや家族連れでごった返している。こちらも1人ではあるものの平然を装ってセール品の物色をしていたのだが・・・。

あるアウトドア系のショップで、試着をしようと鏡を見て愕然とした。

自分ではまだ街を歩いてそれほど違和感がないと信じていたのだが、改めて見ると、ジャケットの下に薄手シャツ3枚+ダウンジャケットも着込んだ上半身は異様なまでに膨れ上がり、まだ街で着れる範囲だろうと思って履いたユニクロのオーバーパンツも、下に着込んだアンダータイツ+フリースパンツのお陰でパンパンだ。まるで南極越冬隊員かどこかの冬山アタック隊のような出で立ちではないか・・・。

急に、またあの被害妄想が襲ってきた。この状態で万が一知り合いに出会ったら「何や!?そのブクブクの格好は?」と一笑に付されるか、あるいは知らない振りをされて逃げられるに違いない。
特に気に入った物もなかったことだし、早くこのおしゃれでカジュアルな雰囲気から遠ざかろう。
その場から逃げるように駐輪場に向かい、バイクに乗った。


いくら街で違和感のない服を着ようとも、厚着をしてパンパンに膨らんでいてはまるで意味がなかった。冬のバイクで気にすべきはジャケット選びではなく、いかに着ぶくれしないかということのようだ。

しかし、やはり一番気にすべきは、自分のファッション感覚の麻痺のようだ・・・。
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日の昼、テレビで健さんこと高倉健の特集をやっていた。
中国を主な舞台にした映画「単騎、千里を走る。」の封切りを期に、健さんの俳優人生を振り返ってみようという特集だ。思わず録画してしまった。

ちなみに私も健さんの出る映画は大好きだ。「新幹線大爆破」や「八甲田山」も良かったけど、特に山田洋次監督作品や、「駅・STATION」「冬の華」など降旗康男監督の作品はいいと思う。で、それらの主な舞台になっているのは、愛してやまない北海道なのだから。

道東の荒野の間をバイクで走っていると、ローカル線に乗って無人駅に降り立つと、雪の降りしきる田舎の町で赤提灯を目にすると、家に帰って北海道を舞台にした映画を見ると、やはり思い浮かぶのは健さんのワンシーンだ。
ちなみに一番好きな映画は、と言うと・・・迷うけど、やはりこれを選びたい。

遙かなる山の呼び声

山田洋次監督では「幸福の黄色いハンカチ」よりこっちが好きだ。

妻を自殺に追いやった借金取りを殺した男が、道東の牧場に逃げてきて働き始めるストーリーだけど、この健さん演じる、どこか影のある男がたまらなくシブい。

牧場を切り盛りしている、夫を亡くした倍賞千恵子、その息子役の吉岡秀隆(当時まだ9歳の子役!)、と心を通わせてゆく課程も心が温まる。地元のチンピラ(ハナ肇)がケンカを売ってきたりするが、健さんにドツかれてみればこれまた憎めないキャラだったりして、「人情」という忘れかけていた、ちょっとクサい言葉が浮かんでくる。

そして何と言っても忘れられないのが終盤、健さんが遂にやってきたパトカーに向かって歩いてゆくシーン。去ってゆく健さんの背中が泣いている。そして健さんと別れの握手をした吉岡秀隆が、倍賞千恵子に向かって「ねえ!おじちゃんどこ行くの!?」と泣きながら聞くのだった。

涙のダブルパンチ。安っぽい別れの映画などにゃ泣かん私だが、これにはKOされた!今これを書いているだけで泣けそうだ。

あとラストに、列車で網走に護送される健さんの隣に座ったハナ肇が、倍賞千恵子に向かって「旦那さんが帰ってくるのを待ってるんだってなぁ」と笑って話しかけながらもこらえきれず泣いてしまうシーンも良かった。


この映画は、間違いなく泣けて、普段のドライな人間関係でなくしてしまった物を思い出させてくれると思う。考えてみればクサい映画だけど、その術中にハマっていくのも心地いい。

また、舞台になっている道東(中標津のあたり)の風景や、広大な畑、牧場、ぽつんと風景の中に佇むローカル線の駅(今はなき標津線上武佐駅)など、背景もキャストを盛り上げていた。倍賞千恵子も吉岡秀隆も、そしてもちろん健さんも、やっぱり北海道が似合うと思う。

今回の「単騎、千里を走る。」も北海道舞台ではないけど、是非とも観に行きたい。
あ~、健さんみたいな49歳(この映画の時の健さん)~75歳(現在)になれたらなぁ~。
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日、ユニクロに出かけた。
冬物の値下げ処分で安くなったフリースをゲットするためだ。

ただでさえ安いユニクロを、更に値下げを狙って買うとは何とセコい・・・と思われるかもしれないが、大阪人にとって正規の値段で買うのはもはや「敗北」に等しい。だいたい、流行を追っかける訳じゃなし、買うのでも遊ぶのでも、時期を外すのは節約の王道なのだ。


さておき、目的のボアフリースジャケットを1990円でゲットすることができたのだが、これを着てみて、改めて最近のユニクロの品質向上は目覚ましいと思った。

ちょっと前のユニクロの製品ときたら、デザインはシンプルすぎて素っ気ないし、首周りやゴムの部分はすぐ伸びてくるしで、やはり値段相応やな・・・と思わせられたものだ。初期のフリースも値段こそ画期的だったが、ポケットにジッパーがなかったり、いろんな部分の縫製が簡略化されていたりと、ザ・ノースフェイスやモンベルなどの製品を見慣れた目には、やはりコストダウンが見え見えの出来だった。
ところが、このジャケットは違った。まず、袖部分も含め、全面にメッシュの裏地が付いている。そしてポケットは胸ポケットも含め3カ所すべてジッパー(ちゃんとYKK)付き、フロントジッパーには噛み込み防止のフラップがついて、しかも一番上に上げた時にスライダー(ジッパーの動く部分)が顎に当たらないようガードする仕組みになっているという芸の細かさだった。

こんなジャケットをモンベルが作ったら8800円くらい。ザ・ノースフェイスなら1万2800円くらいの値札が付くだろう。それがセールで安くなっているとは言え1990円で買えるのだから。

そう言えば、先日買った中綿入りパンツなどもやはり1990円でデザインも縫製もしっかりしているし、暖かいし風は通さないし、裾も絞れるし、スキーやスノーボードでも使えそうだ。しかも膝の後ろに反射材のラインがさりげなく入っているとなれば、これはバイクに乗ることも意識しているのではないか。

この2つのアイテムは特に気に入っていて、似たようなメーカー品は買う気がしない。だいたい、2~3倍以上もする値段の価値あらへんで。はっきり言うて。

これらの品質なら、今の値段であぐらをかいているメーカーもうかうかしていられないだろう。実際、ユニクロがフリースを出してから、以前は1万円近く出さないと買えなかったアウトドアメーカーのフリースは全体に値下がりしたと思う。ほな、今までの値段は何やったんかい!?とメーカーの社長を小一時間問い詰めたくもなるが、ともかくユニクロはいつの間にか、アウトドアウェアやバイクウェアの領域をじわじわと浸食しているようだ。

ユニクロは~ん、次はゴアテックス使うたウェアを出して~。8990円くらいで。
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さんは、遠路はるばる友人が遊びに来てくれたとしたら、地元のどんな所を案内しますか?

今朝、埼玉から友人がやって来た。

幸いにも私の住んでいる大阪は、面白い場所には事欠かないと思う。通天閣や新世界周辺など、今まで案内して感嘆の声を上げなかった人はいないし、ミナミ(難波周辺)もひっかけ橋やNGKなどベタなスポットがてんこ盛りだ。USJや海遊館という選択肢もあって、目的や予算に合わせて選ぶことができる。
ただ、この友人の場合通天閣周辺は既に行っていて、どこがいいかと聞くと、大阪城に行ってみたいと言う。

大阪城か。そう言えば小学校の遠足(というか見学だが)以来、天守閣には上っていないな。近寄る気にすらならない。

そもそも、だ。大阪城は豊臣秀吉の建立以後、何度も焼失して建て替えられているのは周知の事実だが、1931年に建てられた現在の天守閣は、何と中身が鉄骨とコンクリートの近代建築なのだ。復元したのは外の形だけ。中は資料館になっているという、いわば城のレプリカ。城の形をしたビルディングだ。
子供心にも、戦国時代の城の中でエレベーターがあったことにびっくりしたものだった。


とは言ってみたものの、まあ久し振りだし、話のネタに行ってみるとするか。


600円の入場料を払って天守閣に入る。入口で我々を出迎えたのは、軽快に動くセンサー式の自動ドアであった。
なかなか、しょっぱなから期待を裏切らんではないか。自動ドアを通って入った一階は、梅田あたりの高層ビルのエントランスホールみたいな、城という印象からかけ離れた雰囲気だ。そしてデパートのようなエレベーターガールさんがご丁寧に案内してくれる。

数年前に城内はリニューアルされたそうで、以前の記憶より相当綺麗になったが、日本三名城に挙げられている城の中身がコレなのだ。
近くにある姫路城との違いもさることながら、大阪に来て大阪城を見たいという観光客や、特に外人さんにどないして説明したらええねん!?アンビリーバボー!である。まあ、「大阪はこんな見かけだけの建物作って、古い物を大事にせんとこやねん」と言う意味で教えることはあるかもしれない。

誰か復元する時に「構造か、せめて内装だけでも原型に近づけましょう。資料館は別に造ればいいではないですか」って言わんかったんかい!?

大阪城は大阪の恥と言ってもいいだろう。秀吉や家康がこれを見たらたぶん泣くな。

またもや自動ドアを通って展望台に出る。欧米人や中国人、韓国人の観光客が大勢いたが果たしてみんなこの大阪城をどう思っているだろう。聞いてみたくもある。

あー良かった。去年行ったアンコールワットにエレベーターや自動ドアが無くて。
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ナタは「テレマークスキー」を知っていますか?

簡単に言えば、歩くスキー(クロスカントリースキー)とアルペンスキーの中間。クロスカントリー用の細い板をアルペン並に太くしてエッジを付け、滑降用にブーツを強化したものだ。もちろん踵は固定されないままで。マイナー極まりないスポーツだ。

ターンは足を前後にずらした「テレマークターン」で行う。ジャンプ競技で着地の時「テレマーク決まった!」とアナウンサーが言っている、あの姿勢だ。つま先しか固定されていないテレマークスキーは当然ながら不安定なので、ああいうふうに前後の足でバランスを保つしかない。決して好き好んでやっているわけではないのだ。

私は一応、テレマーク歴11年だ(実はアルペンスキーの経験はない)。コブ以外の斜面はほとんど滑って降りられるくらいに何とか上達できたが、始めた当時は悲惨だった。ハウツー本は1、2冊しか出てないわ、スクールもほとんど無いわ、教えてもらおうにもやっている人自体が少なく、しかも上手い人となるとほとんどいない有様だった。知名度も無いに等しく、ゲレンデで指を差されて「あの人、ジャンプの板で滑ってる!」。

なワケで後悔の2~3年を過ごしたのだが、ある時泊まった北海道の宿のオーナーに世界大会(競技もありまっせ!)にも出た凄腕の人がいて、手取り足取り教えてもらうことができた。また、最近は機材が進歩。革製しかなかったブーツがプラスチック製になり、細いスキーが太くなってカービングになり、以前ほどコントロールがシビアでなくなったので、ワンランク上の滑りができるようになったのだった。
もはやおっかなびっくり急斜面を降りることもなくなった。リフトの横を滑る時などテレマークターンが視線を集めているのが分かり、かなり快感である。何しろ、元々テレマークを始めた動機は、雑誌の記事を見て「コレをやったら目立つぞ!それをきっかけに女の子と知り合いになれるやもしれん」という不純なものだったのだから。


今日、友人を誘って、滋賀県にある奥伊吹スキー場に行ってきた。いつもなら混む上に雪が少ない近辺のスキー場は行かないのだが、ご存知のように北陸豪雪のお陰で、かなりいい雪を堪能できた。

さて、ゲレンデはアルペンスキーヤーとボーダーで埋め尽くされている。当然ながらテレマーカーの姿など見えるはずもない・・・と思いきや、いるではないか!
しかも数えてみると合計7人も!以前なら本州のスキー場では1人いるかいないかといったレベルだっただけに、えらい進歩ではないか。全スキーヤーに占める割合が7倍になったのだ。0.1%くらいから0.7%くらいに・・・。

北海道のニセコなどはテレマークの聖地で、スキーヤー50人に1人くらいは見る。しかもゲレンデ外で粉雪を巻き上げていたり、モーグルバーンを跳ねていたり、ポールを攻めていたりとレベル違いの人たちが多い。しかしここでは、7人の滑りを見た限りでは、まあとりあえず私が一番マシではないかと、ほっと胸をなで下ろした次第だった。

最近はアルペンに飽き足らなくなって、テレマークに転向するスキーヤーも多いと聞く。このままスノーボーダーをも巻き込んで、ウィンタースポーツを席巻する存在にならんだろうか?ならんやろうなぁ・・・。
本橋に買い物に出かけた。

目標は、上新電機の初売りチラシに載っていたVHS&HDD内蔵DVDレコーダーだ。

私の部屋の本棚では、録りだめたビデオテープがかなりの領域を占領していた。
しかもそれらに録画されているのは、国鉄分割民営化の時、青函連絡船や宇高連絡船がなくなる時の報道特番、国鉄の赤字ローカル線をはじめいろんな旅番組、家中のビデオデッキを総動員して録画した阪神の優勝特番、嘉門達夫のライブ番組など、貴重きわまりない内容だ。一刻も早くデジタル化して、安心&スペースの節約をしたい。

以前、PCのキャプチャボードとビデオデッキを接続して取り込もうとしたが、画質が悪く音ズレも出てどうもうまくいかなかった。やはり専用の機器には敵わないようだ。

DVDレコーダーも最近は安くなってきて、こんな編集作業にうってつけのVHS&HDD内蔵型でも4万円台で出ている。しかも上新電機のチラシでは、パイオニアの去年発売モデルが500台限定で37800円というではないか。2層メディアも使えるから万々歳だ。地上デジタルには対応していないが、アナログ放送から切り替わる5年後にはBDやHD・DVDが台頭していることだろうし、後付デジタルチューナーも安くなるに決まっている。これでいい。ついに買い時が来た。

問題は売り出し日が元日だということであった。今日は3日。気づいたのが昨日の晩だから仕方ないが、まあ500台もあるからそう簡単には売り切れんだろう。
ただ、ちょっと心配ということには変わりないので、開店と同時に行ってみることにしたのだった。

上新の1番館。真っ直ぐにDVDレコーダーのコーナーに向かい、初売りのハッピを着た店員に聞いてみる。

「あー。すみません。あれは1日で完売してしまったんですよ」

なんと!まさか500台が一日で無くなるとは・・・甘かったか!でもチラシに載っていたのは3つの店なので、他の店にはあるかも・・・。

-- 他の店には残ってないですかね?
「すぐ売り切れたんで・・・多分どこにも無いと思いますよ」

確かにここに無ければチラシに載っていた他の2店に行って買う筈だ。望みは薄い。
しかし、ここで諦めたら日本橋至近に住んでいる私の沽券に関わる。行って確かめようと思った瞬間、ある勘めいたものが頭の中に浮かんだ。「チラシに載ってない、上新のJ&P(デジタル関係の専門店)がある・・・みんなノーマークで、残ってるかも・・・」

勘は的中。残り2台で、無事ゲットできた。しかも店の前でやっていたクジ引きで、珍しく3等賞(今までハズレ以外当たったためしがない)の時計をもらったとなれば、これはラッキーだったと言うしかあるまい。

やっぱし旅でも買い物でも何でも、阪神のようにネバーネバーネバーサレンダーである。
2006.01.01 初・除夜の鐘
年明けましておめでとうございます。
このブログも去年半ばより更新をサボっておりましたが、ここに来てあまりの筆無精さに危機感も覚えるようになったので、心機一転、再開してゆくつもりです。


新年は、奈良の山奥にある寺で迎えた。
いつもなら北海道の大沼で、元ユースホステルの常連さんたちと呑んだくれて過ごしているのだが、今回は久々に地元(に近い場所)だ。雪のない年越しだ。


さて、寺で新年を迎えたとあって、この歳になって初めて除夜の鐘というものをついたのだ。そして、除夜の鐘の裏事情や、あの鐘の下でどういった光景が繰り広げられているかを初めて目の当たりにすることができたのだった。

まず、あの鐘を百八回(煩悩の数だと言われているが諸説あり)つくのは誰でも知っているだろう。しかし、ただつけばいいのではなく、実は新年を迎えた瞬間に百八つ目をつき終わるのが本当の姿なのだそうだ。

ところが、現実はそうはいかない。寺の人間だけでなく、一般参拝の人も入れ替わり立ち替わりついてゆくのだから、そんなタイミング良く終われる筈がないのだ。特に一般の人たちはどうしても速い間隔でついてしまうらしく、新年を迎えるまで鐘の音をキープするためには百八回では済まずに、たいてい百三、四十回はつかなければならないのだという。

夜11時40分過ぎ、境内の隅にある鐘楼には明かりが灯り、まずは住職が「南無阿弥陀仏ー」と唱えながら、その小柄な身体に合わないような勢いで撞木を思い切り振り下ろす。近くで聞くと脳天まで響き渡るようだ。横で回数をカウントしている寺の人も、これを間近で百三十回以上も聞くとはかなりの大仕事だ。

そして寺の関係者が終わると、一般参拝客の番だ。
テレビなどを見る限りでは知らなかったが、鐘の横には畳が敷かれ、その上では副住職が鐘の音に合わせて繰り返し南無阿弥陀仏を唱えながらひざまずいているではないか。聞くとこれは「五体投地」と言い、両肘、頭、両膝を地面(畳)につけることによって旧年の罪を懺悔し、仏に感謝を表すのだそうだ。
「五体投地」はチベット仏教などが有名で、地面にうつ伏せで寝そべってつま先、手の指の先まで地面につけるのを見たことがある。巡礼では数歩歩くごとに五体投地しているのだから大変だ。日本や中国の大乗仏教と違って、アジアの上座部仏教はこういう所でも戒律が厳しいらしい。

貴重な経験ができた。これで今年も御利益がありますように・・・というのはちょっと都合が良すぎるか・・・。
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