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刻10時54分。ICE621列車は発車した。

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フランクフルト中央駅を出ると、しばらく車庫や留置線を見ながら走る。

いろんな列車が停まっていて鉄道ファンにとってみれば面白いけど・・・それにしても地味やなぁ、ドイツの車両は。

赤色がDB(ドイツ鉄道)のコーポレートカラーらしく、客車も機関車も電車も全部それを基調とした色になっている。
でもただでさえ掃除不足で汚れている上に色が褪せている車両も多いので、かなりくすんで見えるのだ。そのくすんだ赤にグレーと白ときた日にゃ、はっきり言って冴えない。私が鉄道模型ファンだったら、DBの車両は作る気が起きないだろう。

まぁ白色に青のライン一辺倒の東海道新幹線や、ほぼ全部の車両がコーポレートカラーに統一されているJR四国やJR東海も地味さでは似たようなもんだけど、それらの車両はいつも綺麗に磨かれているからまだ華がある。

街を走っている車の色は日本と同じ白黒銀が多いというのに、やはり見た目をあまり気にしないドイツの国民性か?
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ともあれ、滑るように走るICEは快適には違いない。

何よりも日本と違って、レールの継ぎ目の音がほとんどしないのだ。
これがICEの本領を発揮する「高速新線(ICE用に建設された新幹線みたいな区間)」を走ってるなら分かるけど、在来線を走っていても音や揺れや振動までかなり少ないのだから。

この違いは何だ?レールの幅のせいか、ドイツは国土が平坦で地震も少ないからレールが歪みにくいせいなのか・・・。


1等車はご覧のように革張りの3列シート。ただ、その青みがかったグレーの革張りシートはプラスチックもむき出しで何となく安っぽく、「重厚感」や「高級感」は今ひとつか。日本の新幹線のグリーン車や、新幹線「つばめ」の普通席の方が遙かに上だな。
ドイツは車なんか高級そうに演出するのが得意だし、レカロ社という座席作りの大御所がある筈なのに、鉄道は下手なのか、それともこだわってないだけなのか。

まぁ観光列車ではない「ICE(都市間特急の略)」なんだし、そんな見た目よりも整備性や掃除のしやすさが大事なんだろう。ドイツらしいと言えばそうだ。

乗っている人は、時間帯もあってかビジネスマンが多い。

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これが1等コンパートメント。席は4人分あって、かなりゆったりしている。幸いなことに貸し切り状態。
ただし、やはり2等席の表面に革を張っただけのような座席はいただけない。ひじかけもプラスチック丸出しだし・・・。座り心地はいいけど、特急ならそのくらい当たり前だ。

発車してまもなく検札があって、ナッツ3袋のサービスがあった。
また、机の上に「ICE621列車の案内パンフレット」が置かれていてびっくり。ICE全体ではなく、列車1本1本ごとにパンフレットを作っているとは!

列車の編成の案内とか、設備(出入口、トイレ、ビュッフェなど)の案内、到着の時刻と接続列車の案内と至れり尽くせり。駅の案内は結構不親切なくせに、この丁寧さは何だ!?

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2等車は4列シート。こっちは旅行者やカジュアルな服装の人が多い。

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この列車には食堂車ではなく、ビュッフェ(日本の鉄道では死語になってしまったな・・・)のような「Bord Bistro」がある。

メニューを見ると、街中のカフェと同じようなもんだ。ビールはもちろん生ビールが出るらしい。

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「Bord Bistro」は立ち食い席だけでなく、もちろん座席もある。
でもこんな2等席と同じような椅子じゃ、長居する客も多いんじゃないだろうか?

折角だから何か食べたかったけど、中途半端な時間なので水を買っただけでパス。
次回は食うぞ!国際列車だったら1等車の乗客は軽食が1回無料らしいし、これを利用しない手はない。

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時折見える、ヨーロッパの田舎町の典型的とも言える風景。
こんな小さい集落でも、教会がひときわ高くそびえているのはさすが。

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2時間ちょっとでニュルンベルクに到着。やはり地方のターミナル駅といった佇まいだ。

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極めて静かに走り去ってゆく。なかなか満足だった。特に、あの滑るような乗り心地が印象に残った。

ところで、ICEによく似たデザインの列車が日本にもある。
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JR九州の特急「かもめ」だ。この砲弾型の先頭といい、瓜二つとまではいかないがかなり似ている。鉄道ファンでなかったら見分けが付かない人もいるかもしれない。

「かもめ」の売りはインテリアだ。ICEもどんなデザインセンスなのかと楽しみにして乗ってみたけど・・・。
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画像を縮小した時に天井に丸い縞模様が出来てしまったけど、「かもめ」は普通車でもこの通り。

黒い革張りシートは安っぽさなど微塵もないし、このフローリング仕上げといいさすがは水戸岡鋭治氏(JR九州のデザイナー)!グリーン車はもとよりデッキ、トイレに至るまでこちらの圧勝だと思う。ビュッフェがないのだけが残念。
ま、都市間特急と半観光特急の違いもあることだし、比較にはならんけど。

さて、閑話休題。
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ニュルンベルク駅にもフードコートがあって、サンドイッチ店や寿司バーなんかが並んでいる。

でもドイツのワンパターンなフードコートを見てると、日本のフードコートは和食あり洋食あり中華ありファストフードありでなんとバラエティーに富んでいるのかと感心してしまう。

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ここ「NORDSEE」は、魚系サンドイッチや惣菜のチェーン店らしい。チキンやビーフ系のサンドイッチにはそろそろ飽きてきたので、サーモンのサンドイッチを食べてみる。
嫁はんの「ニシンサンドイッチ」ともども、脂がのっていて美味。

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食べ終わってホームに上がってみると、もう「プラハ行き国際列車」は入線していた。

ありゃ!?たったの4両編成?

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でも確かに「プラハ行き」だ。

緑色の前3両は2等で、1両目を除いてコンパートメント。最後尾が1等車だけど、車内を見るとICEより落ちる貧相な3列の座席だ。どう考えてもコンパートメントの方がいいということで、3両目のコンパートメントの一室に陣取る。

5時間も乗る列車なのに食堂車もビュッフェもない。たぶん車内販売が来るだろうけど、昼飯をしっかり仕入れといて良かった。

出発してもガラガラで、これは「国際列車」という印象(もちろん、いろんな映画なんぞ見て作られた勝手な印象に過ぎないが)とはかけ離れた、単なるローカル列車じゃないか。

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おまけにニュルンベルクを出発してしばらくすると、電化されてた複線がいつに間にか非電化になり、そのうちに単線になってまるっきりローカル線の様相を呈してきた。

ありゃ?ドイツとチェコを結んでいる国際路線だから堂々とした幹線だと思ってたけど、ここはあんまりメジャーなルートではないらしい。ベルリン~プラハは間は本数も多いそうなので、こっちも似たようなものだと思っていたのだ。

確かに出発する前に調べたら、このルートではバスの方が本数も多く、ちょっとだけ速く、しかも安い。でも何時間も狭いバスの車内に詰め込まれるのも疲れるので今回は列車にしたのだった。まぁ、その読みは外れてはなさそうだ。

走りもローカル列車そのもの。各駅停車ではないけど、のんびりと走って時折小さな駅に停まって、地元客が乗り降りしてゆく。

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コンパートメント車の通路。もちろんコンパートメントはガラスの扉で仕切れるようになっていて、スリや置き引きにも遭いにくい。犯人と同じコンパートメントでなければの話だが。

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2等コンパートメントは6人席。リクライニングはしないが、すいていれば横にもなれてまあ快適。

そのうち、パスポートコントロールの係官が来て、パスポートをチェック、というか5秒ほどパラパラとめくって見る。そしてスタンプも押さずに返却。EU圏内だからだろう。国境と言うより県境でも越えるような感覚なのだ。

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いつの間にかチェコに入っていた。
何が変わったかというと駅名表と、更に低くなったプラットホーム(ほとんど地面の高さとと変わらんじゃないか・・・)、そしてちょっと古めかしい列車か。でも新しい車両も結構見かけるし、ドイツよりカラフルにはなってるな。

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プルゼニュに着いた。チェコ有数の大都市だというけど、駅周辺を眺める限りのんびりしたものだ。

ここで電気機関車に付け替え、2等車をさらに2両つなぐ。

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チェコでも列車に自転車は乗せられる。やっぱりヨーロッパは羨ましい。
でもホームが低いだけに、乗せるおネエちゃんは大変そうだ。

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ラストスパート。車窓には菜の花畑が広がる。あちこちで見かけたけど、こっちじゃ5月~6月が時期なのか。

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そしてやっとプラハ中央駅着。疲れたけど楽しかった!

駅を覆うドームって、ヨーロッパのでっかい駅には付きもののようだ。

しかしながら、中央駅で、しかも夕刻なのに閑散としているのは何故だ?今日は土曜日だからか?帰宅するサラリーマンはおろか、普通の人だってほどんど姿が見えないのだから。

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先頭の電気機関車では、運転士が窓ガラスを洗っていた。

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何とか宿にチェックイン。
下調べの通り、素晴らしいロケーションじゃないか!ここで5泊するのだから、こんな贅沢があっていいのだろうか?


ということで、国境越えの大移動が終わったのだけれど、実は駅からこの宿までと、この後に宿から夕食に出た時にすったもんだがあったのだ。

それは長くなる(そうでなくとも十分長いのだが)のでまた次号につづく!
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