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簡素なフェリー
10分のフェリートリップ。

よいよ、今回の旅三ヶ国目のベトナムに出発だ。


朝7時15分、バスを予約した旅行会社(泊まっていたゲストハウスの1階だが)前に行くと、既にバックパッカーが何人も集まっていた。順調な滑り出しだ。


今回の行程は、安心して良さそうだ。バスは少々小型ながらも小綺麗なエアコンバスだし、ベトナム国境までの道も舗装されているらしい。カンボジア入りの時のように旅行会社前で誰も来ずに焦ったり、バスが2回もパンクしたり、国境越えで3時間もかかったり、未舗装路で思いっきりシェイクされたりすることもないだろう。あんなバス旅は、二度と御免だ。

ただ、数日前にシェムリアプ(シェムリアップ)からバンコクに抜けた友人によると、それの比ではない過酷さだったらしい。カンボジア国内で乗ったバスはエアコンが完全に壊れていて車内はサウナ状態。未舗装路で凄まじい埃のために窓も開けられず、おまけに背もたれの外れた補助席に座らされて(!)数時間を耐え忍ばなければならなかったという。そんな望まざるダイエットになりそうな旅路よりは、まだこちらの方がましだったかもしれないが。

バスは少々リクライニングの固定が緩いという難点はあったものの、やはりクラクション連発で豪快に抜かしながら国道を快走し続ける。舗装路も凹凸が少なく、快適だ。


途中、フェリーでメコン川を渡った。
フェリーと言っても、屋根もない車両甲板にブリッジ(操舵室)がついただけの簡素なものだ。

一旦バスは駐車場に入り、しばらく待った後に桟橋に移動する。桟橋もコンクリートではなく、川岸を少し整地しただけだ。
船がバスや乗用車、トラックなどで一杯になると、その隙間にバイクや自転車、そして人を詰め込んで出航した。対岸まで、10分弱のショートトリップだ。
甲板に出ると、風が気持ちいい。長いことバスの狭い空間に閉じこめられていたから、いい気分転換になった。

ところで出航前、待ち合わせの駐車場にバスが停まった途端、物売りが大挙して群がってきた。
窓ガラスを叩いて、パンやジュースやフルーツ、サングラスなんかも差し出してくる。うーん、メシも食ったし、グラサンもあるねんけどなあ・・・。しかし外に出るや取り囲まれ、振りほどくのも大変だ。
頭にパンを山盛り乗せたお姉ちゃんが「Two thousand」と言ってくるので無視すると、すぐ「One thousand!」。最初からそない言わんかい!でもいらんので買わん。

そうこうしているうちに、今度は屋根まで人が鈴なりになったワンボックス車が入ってくると、みんな一斉にそちらへ走っていった。

囲まれている時は大変だったが、見ているとかなり面白い。車やバスが着く度に我先にとダッシュして、車に近いポジションの争奪戦になるのだから。外周に追いやられた人も負けてはいない。必死に手を伸ばして品物をアピールしている。大阪の商売人でも、ここまで熱心ではないだろう。

このすごい物売りも、今はカンボジアならではの光景だという。これもいずれは、普通の商店が建ち並ぶ風景になり、更に国が発展するとコンビニのような味気ない店だけになってしまうのだろう。そして、こういった船旅のひとときさえも、橋が架かれば失われてゆくのだ。

まだ「利便性」などという言葉に毒されていない今のうちに、眼にしっかりと焼き付けておきたいものだ。


車窓には、平原が延々と続き、時々集落をかすめる。家は簡素な高床式が多い。そしてまた平原。たまに牛が草を食べているくらい。何というのどかな風景だろうか。人工物といえば畑くらいしか見えない。もうタイやベトナムでも、ここまで素朴な風景は見られないのかもしれない。


国境にはあっさりと到着。

掘っ立て小屋のようなイミグレに、今度は長蛇の列も出来ていない。出国審査もあっさりと通過。土の道を国境線に向かって歩く。目の前にはベトナムの、実に立派なイミグレのコンクリートビル、そして広々とした舗装道路。
なんという違いだ。国の体力の差が、こんな所にも表れているとは。しかもベトナム側には、タイ国境にいた物乞いや物売りの子供や、屋台さえ姿もない。静かすぎる。

4列シートの立派なバスに乗り換えて走り出すと、やはり、というべきか、驚きはさらに増大した。メインの国道だからか4車線もあり、しかもバイク用の側道も時々あったりする。タイよりも立派な道じゃないか。
車窓には青々とした水田、コンクリートや木造の近代的な集落。そして高圧線、大きな工場、高架道路・・・。

2時間ほど走り、ビルが建ち並んでくると、ホーチミン(サイゴン)だ。
バンコクに匹敵する都会に見える。プノンペンとは大違いだ。埃っぽくない。高層ビルも見えるし、道行く車やバイクは比較にならないくらい綺麗で新しい。夜になっても街は明るく、深夜でも人通りが絶えない。先進国的な匂いのする、快適そうな街だった。


しかし小綺麗なゲストハウスに落ち着いて一息つけば、薄汚れたシェムリアプやプノンペンの街並み。そして明るい人々の顔が妙に懐かしく思い出されてくるのだった。

カンボジア。今度訪れる時には少しでも発展して貧しさから抜け出していてほしいが、あまり豊かになり過ぎてほしくないとも思う。少なくとも、顔から土の匂いが消え、眼の輝きが失われてしまった子供たちを見ることのないように願いたい。
そういう子供にしか会えなくなった時、果たしてカンボジアは「また来たい」と思える場所であり続けているだろうか。

そんなものは所詮、余所者の勝手な感傷に過ぎないのだが。

キャピトル・ゲストハウス
街なかで少しうるさいが、可もなく不可もなく、の「Capitolゲストハウス」。ツインベッド・インサイドシャワーで6ドル
物売りが押し寄せる
満載のワンボックス車の周りも、物売りで満員。

車が乗って、次は人、自転車、バイク
やはりフェリーに乗るのは、車よりもバイクが圧倒的に多い。

質素なカンボジアイミグレ
質素なカンボジアイミグレを、カンボジア側から見る。

豪華なベトナムイミグレ
豪華なベトナムイミグレを、ベトナム側から見る。

眩しいホー・チ・ミンの夜景
眩しいホー・チ・ミンの夜景。
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