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怪しいザックがいっぱい
怪しいザックがいっぱい。


イやカンボジア、ベトナムのバックパッカーが集まる街で、かならずあるのがアウトドア用品店である。
と言っても、扱っているのはほとんどザックやデイパックで、もちろん冬山用品などは置いていないが。


長い間旅を続けていると、荷物を詰め込んだザックにはそれなりの負担がかかって、やがてどこか壊れてくるものだ。

荷物の唯一の運搬手段であるザックが壊れると悲惨だ。少々のほつれなら自分で縫ったりして修理できるが、それが特に負荷のかかるショルダーハーネスだったり、あるいは重要な部分のジッパーが飛んだりするとこれはお手上げだ。最悪の場合は担げなくなってしまう。

そうなると、買い換えるしかない。
あるいは、荷物が増えて持っているザックに収まらなくなってしまうこともあり得る。そのためにも、ザックを売っている店は必要なのだ。

それらの店を覗いてみると、有名なザ・ノースフェイスやロウアルパインを中心に、ジャックウルフスキン、カリマー、日本のモンベルなど、おなじみの一流メーカーの製品が所狭しと壁に吊り下げられている。容量も10リットルくらいのデイパックから100リットルを超える遠征用ザックまで豊富だ。ウエストバッグも各種あって、下手な日本の登山用品店より揃っている。


しかし、よく見ていると、おかしなコトに気づく。

まず、値段がべらぼうに安い。安すぎる。日本では5000円は下らないようなウエストバッグが5ドル。80リットルのザックが21ドル。日本円にしてみると、標準的な値段よりゼロが1個少ないのだ。4~5割引くらいなら大歓迎だが、もし仮に処分品やアウトレット品だったとしても9割引となるとこれはかえって不安である。しかも店によってはすぐさま店員が寄ってきて「Discount OK!」と言う。まだこれより安うなるんかい!?

「こんなに安くて大丈夫か!?ひょっとしてニセ物?」と思ってしまう。もちろん、見るからにメーカーのロゴを貼り付けただけのような代物もあるが、ほとんどの物はジッパーのタブやバックルにちゃんとメーカーのロゴが入っているぞ。ニセ物にしては手が込みすぎてる・・・。でもやはり変だ。

壁に並べられているザックを片っ端から調べてゆくと、まずザック表面に刺繍されているモデル名と容量がまちまちだった。小型のデイパックに「LoweAlpine CrossBow」と記されている。しかし「このモデル名は確か大型ザックの筈だが・・・」。しかもよせばいいのに「80+15」と容量まで書いてあるではないか。嘘つけ!
それから裏返してみて、ショルダーハーネスの調節システムをチェック。ここは各社の独自性が出るところで、「ノースフェイスのザックなのに、なぜこの調節方式なのだ?これはロウアルパインの特許だったはず・・・」。
次に、素材や造りやカラーリングも各社の特徴そのままに見えるが、商品タグに書いてある説明を見ると微妙に違う。「ジャックウルフスキンのザックなのに、このタグに書いてある「H2no」とは確かパタゴニア独自の防水素材だが・・・」などなど。

いくらアウトドア好きでいろんなザックを使い倒してきたとはいえ、ここまで調べてしまう自分のオタクぶりに少々呆れながらも、ノリは偽ブランド品摘発の調査官だ。店員を質問攻めにしたいところだが、どうも店員は詳しくなさそうだし、それ以前に私の貧しい英語力では不可能だ・・・。

う~ん。縫製も見た限り乱雑ではないし、品質そのものは悪くなさそうだ。それどころか、本家の製品より格好良くて使えそうなモノもあるではないか。この値段なら2,3個買って帰りたいところだ。


これは、伝え聞くとこういう理由らしい。

ベトナムやタイは知る人ぞ知るアウトドア用品メーカーの生産拠点だ。欧米や日本のメーカーのザックは、ほとんどがここで作られている(ウエアは中国が多い)。
そのため、正規品に使う布地や部品がいくらでも手に入る。それらを流用して、正規品に近い設計のザックがいくらでも作れてしまうのだそうだ。それにメーカーのロゴを施し、適当な商品タグをつけて売っているらしい。それには品質検査で落ちたB級品も含まれる。

メーカーの承認は受けていないので、当然のことながら安い。アウトドア用品の値段なんて、大半が開発経費ぶんなのだから。
しかし製造工程は正規品と同じか似たようなものなので、品質は恐らく悪くないだろう。まあ、厳密な品質検査などは受けていないだろうからバラツキはあるかもしれないが、たとえB級品でもこの値段なら文句は言えまい。なにせ9割引なのだ。

考えてみると、日本のテキ屋などで売られているルイ・ヴィトンのバッグなどは、素材も部品も製造工程も全て正規品と違うニセ物だ。しかし、メーカーの承認を受けていないだけで、正規品の素材や部品を使って正規品と同じ工程で作られていたとしたら、それは果たしてニセ物と言えるのだろうか?

と言うわけで、まずカメラ用のウエストバッグを買ってしまった。ザ・ノースフェイスの物で5ドルなり。帰国したら、正規品と比べてみるつもりだ。
ついでに大量に買っていって日本で売りさばきたいところだが、さすがにそれは商標法違反で捕まるかも知れないのでやめておこう。


そもそも、日本の輸入品は何でも高すぎる!元値が高いのならともかく、関税と輸入業者のマージンで値段が何倍にも膨らむのは腹が立つ。まあ、日本人の舶来品崇拝がそれに拍車をかけているのだろうが。

こんな話もある。よくアメリカに行く友人の話では、日本で800万円くらいするベンツやBMWの車種が、アメリカでは5万ドル(550万円)で買えるらしい。どっちもドイツから輸入してるのに、この差は何だ?日本に輸入される自動車は関税がかからないというのに。
「アメリカ人はブランド名に騙されないが、日本人は欧米のブランドっていうだけで特別扱いだし、海外旅行してもリゾート地にしか行かないから、どうせ本国での値段なんて知らないよ。ふっかけても買ってくれるさ。ついでにアメリカで儲からない分も上乗せしてやれ」などと馬鹿にされているようで、非常に不愉快だ。

日本のメーカーさん、そんな舶来もんなんぞに負けんと頑張って高品質のもんを作ってや~!

やはりマーケットは楽しい
マーケットの中はワンダーランドだ。
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