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サイゴン駅で発車を待つS6列車
サイゴン駅で発車を待つS6列車。手前がこれから乗る冷房付きソフトベッド車だ。


南アジアを旅するバックパッカーにとって、一番ポピュラーな移動手段はバスだろう。

各地の旅行会社が主要都市や主要観光地を結ぶバスを出していて、安い(数百キロの移動でも5ドルとか)・便利(ゲストハウス街を相互に結んでいる)・安全(外国人旅行者しか乗っていないし、最近は沿道の治安も良くなっている)の三拍子揃っているのだ。

しかしながら、狭い空間に長時間詰め込まれるので、それなりに疲れる。横にもなれないし、丸一日など乗ったら尻や背中が痛くて、次の日の午前中まで確実にダウンする羽目になる。


今回、ホーチミンからベトナム中部の町・ホイアンに行くために、列車を使ってみた。

バスなら乗り継いだ上に24時間以上もかかるが、列車なら19時間の上に、寝台車も連結していて寝ながら移動できるのが強みだ。そして何よりも、私は鉄道ファンの端くれ(決してマニアではない)であるので、一回くらい列車に乗ってみたかったのだった。

海外で列車に乗るのは初めてだったので、念のため旅行会社にいろいろ聞いた上で切符もとってもらった。

サイゴン(ホーチミン)発ハノイ行きS列車(日本でなら急行列車に相当。もっと速いE列車、SE列車もある)の「ソフトベッド」という最上級寝台車で、ホイアンまで約30ドル。バス料金の三倍だが、差にすれば20ドルだ。それで快適に過ごせるのだから我慢しよう。

12時30分発のS6列車。ホイアンは翌朝7時41分着だ。ベトナムの列車は、遅れても30分くらいだそうで、世界中の鉄道からすれば優秀だろう。世界各地には半日くらい遅れたり、1時間くらい早く出発する鉄道も珍しくはないのだから。

ちなみにベトナムの長距離列車は、2段式4人コンパートメント寝台で冷房付の「ソフトベッド」、3段式6人コンパートメント寝台で冷房の有無がある「ハードベッド」、リクライニングシートで冷房の有無がある「ソフトシート」、4人向かい合わせ座席で冷房無し「ハードシート」と冷房の有る無しを含めれば6階級に分かれている。
中国の列車の「軟臥・硬臥・軟座・硬座」に倣っているな。日本も昭和50年代までの長距離列車全盛時には、これに近い編成の列車があちこち走っていたのだ。

とりあえずカメラやパソコンなど貴重品も多いので最上級の「ソフトベッド」にした訳だが、それでも日本の寝台を考えれば安いもんだ。日本の夜行寝台特急「トワイライトエクスプレス」や「カシオペア」に連結されている最上級の「スイートルーム」なんぞ、一晩乗ったら運賃込みで1人4万円以上もするのだから。もっとも、最上級のレベルも違うのだが。


3月1日、ゲストハウスからタクシーでサイゴン駅に着く。

割とこぢんまりしていて、ベトナム第二の都市の中心駅には見えない。日本の地方都市のローカル駅、釧路駅とか高知駅あたりに似ているのんびりした雰囲気だ。
中は大きな荷物を持った現地人で混んでいて、一斉に奇異の視線が突き刺さる。よほど外国人は珍しいのか?そう言えば、外国人は欧米人のバックパッカー1人しか見えない。駅には英語の表記もない。そりゃ珍しいはずだ。

外で昼食をとって戻ってくると発車30分前。もうアオザイ姿の駅員さんが改札している。

日本と違って50センチくらいの高さしかないホームに上がると、待っていたのはグリーンに黄色い帯を巻いた、どう見ても無骨で旧型にしか見えない客車列車だった。しかもいろんな年式の車両が混在していて、編成が凸凹だ。このあたりも日本の古い長距離列車みたいだなと思う。

先頭まで見てみると、列車は機関車の後に荷物車2両、客車が10両、そして荷物車兼電源車(発電機の音がした)1両という編成で、ソフトベッド10号車は後ろから2両目だった。
隣のハードベッド車よりこっちの方が旧型で汚れて見えるな。おまけに窓が警察の護送車みたいに金網張りではないか。陰気やな・・・などと思いながらステップを上がって車内に入る。確かに古いが、汚くはない。廊下にコンパートメントのドアが並んで、部屋とベッドの番号が書いてある。

チケットを確かめて入ると、先客のアオババを着たおばちゃんが1人。いかつい野郎でなかっただけに少し安心する。軽く「スィンチャオ」と挨拶をするとおばちゃんも何か言ってきたが、ベトナム語らしく皆目分からない。片言の英語で聞き返してみるが、どうやら分からないらしい。折角のコンパートメントなのにコミュニケーションがとれないのは残念だ。ベトナム語の指さし会話帳でも持って来りゃ良かったなー。


そして、定刻12時30分、正確に言うと28分だったが、列車は客車列車特有のゆっくりした加速で滑り出した。

すぐに、かなりラフなワイシャツ姿の車掌が検札に来る。英語はあまり喋れないらしい。日本でも英語が出来る車掌さんはそんなにいないので、当然かもしれないが。

さて、先頭まで歩いて全車両をチェックしたいのだが、まだ隣のハードベッド車は全然落ち着いていない様子だ。ベッドのセッティングをしているのか、人が荷物を持って出たり入ったりして、まだ廊下を通れそうにもない。
まあ、先は長いのだ。景色も金網が邪魔で見る気にならないし、とりあえず一眠りでもするか。ソフトベッド車は最初からベッドがセットされていて、いつでも寝られるのだから。

つづく

ゲストハウスのフロント氏
ここ「RedSunゲストハウス」はなかなか良かった。このフロント氏がとにかく親切で、また唯一と言っていい、金銭面で信用できるベトナム人だった。でも顔はベトナム人っぽくないな。
RedSunゲストハウス
RedSunゲストハウスは、シンカフェなどツアー会社やゲストハウスが集まる一角から、少し路地を入った所にある。お勧め。ツインベッド・インサイド・エアコンで8ドル。

サイゴン駅の門
堂々たるサイゴン駅の門。駅の敷地のなんと広いことよ。

サイゴン駅の中
敷地はとんでもなく広いが、建物もでかい。でもベトナム第二の都市の駅にしては人が少ないな。

エコノミーなハードシートは、やはり混雑
エコノミーなハードシート車は、やはり混雑。特にこの車両はクッション付きの椅子だからだろう。木の椅子の車両は比較的空いていた。

ソフトベッドの同室だったおばちゃん。失礼します。
ソフトベッドの同室だったおばちゃん。お休み中失礼します。

枯葉剤の影響か?
このあたりは延々と草原が続く。ベトナム戦争中に撒かれた枯葉剤の影響が40年近く経っても残っていて、未だに大きな樹木は育たないのだという。

質素な夕食
なんと!夕食はタダでついてくる。ご飯と、炒め物、煮物、スープ、そしてペットボトルの水(ベトナム国鉄のマーク付き!)も配られる。質素だが、マズくはない。旨くもないが・・・。

夜も更けたニャチャン駅
夜も更けたニャチャン駅でしばし停車。
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