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列車が入線
列車が入線してきたコーンケーン駅。


オスからタイのムクダハンに渡り、さらにコーンケーンへとバスで移動してきた。

コーンケーンはタイ東北部の中心都市とのことだったが、ムクダハンより若干大きいだけの、のんびりした地方都市だった。

実はここには、ラオス領事館でラオスの30日ビザを取るためだけに寄ったようなもので、今日にはもう、メコン川を挟んでラオスの首都ビエンチャンと対峙する町、ノンカイ(ノーンカーイ)へ向かうのだ。

もっと滞在しても良かったのだが、特に見どころもなく、それにタイ国内ならまた来ようと思えば比較的簡単に来れる。ラオスの方が優先だと思い、先を急ぐことにしたのだった。


ムクダハンにしろコーンケーンにしろ、タイでは人口の少ない一地方都市に過ぎない筈だ。
しかし、そんな町でもビルが建ち並び、交通量や歩いている人の数にしても、ラオス第二の都市サワンナケートやカンボジアのシェムリアプより多い。おまけにATMのある銀行、セブンイレブンやファミリーマートまである。

久々にコンビニで物が買えた。ほかの国では探すのに苦労した牛乳や、コーラフローズン(柔らかいシャーベットみたいなジュース)だっていつでも飲める。冷房も効いていて、暑い時には逃げ込むのに良い。あれば、やはり便利だと思う。


さて、コーンケーンからノンカイへは、またバスではなく列車を使うことにした。
やはり鉄道旅行ファンとしては、各国の鉄道に乗ってみたいのだ。何しろこれから向かうラオスには鉄道がないので、禁断症状の出ない今のうちに乗っておかねばならぬ。

ベトナムでは夜行列車に20時間も揺られたが、今回は3時間のローカル列車旅だ。タイの夜行列車にはチェンマイからバンコクに帰る時に乗るつもりなので、ローカルバスやソンテウと同じようなローカル列車ならではの地元と密着した雰囲気を味わいたい。


朝9時過ぎ、町の端にあるコーンケーン駅に行く。

時刻表はタイ語ばかりで皆目分からなかったが、あらかじめ行き先や列車名を書いておいた紙を窓口に出して、切符も無事に買えた。
小さな駅だが、17両編成ぐらいの夜行列車も停まるとあってプラットホームだけはえらく長い。中には売店と麺類の食堂もあって、ベンチでは大きな荷物を持った人たちがくつろいでいる。やっぱりどの国でも駅の風景は同じなんやなあと思う。

ホームに入ると、サイゴン駅に続いてまたもや似たような奇異の視線がこちらに集まった。

そやから!アンタらそないに外国人が珍しいんかい?
まあ、夜行列車なら寝台があるので外国人もそこそこ利用するらしいが、バスでも疲れない短距離をわざわざ列車で移動する物好きはそうおるまい。第一、ノンカイまではバスなら1時間おきくらいに出ているのに、列車は昼行2本、夜行3本という寂しさなのだから。
運賃が35バーツ(約100円)と安いことしかメリットはなさそうだ。バスなら恐らく100バーツ近くはする。

駅を観察してみると、発見してしまった。腕木式の信号機がまだ現役ではないか。そして信号機やポイントの切り替えも、昔ながらに駅員がでかい切換レバーを「ガシャコン」と倒したり起こしたりするタイプだった。その操作を駅舎から信号やポイントに伝えるワイヤーロープもレールに沿って張り巡らされている。おまけにホームにはタブレット(駅と駅との間の通行許可証)を通過する列車から受け取ったり渡したりする鉄柱(タブレットキャッチャーと言う)もあった。日本ではもはや十数年前に消滅した風景が、ここには残っていたのだった。

ついつい鉄道オタクと化して写真を撮りまくってしまった。周りからの奇異の視線は一層強くなったに違いない。


発車は9時51分。10分ほど前になって、4両編成のディーゼルカーが滑り込んできた。

やはり、というか、これまた十数年前の日本のローカル列車と同じだな。車両は冷房がない3等車のみで、少々くたびれている。車内も日本と同じ4人掛け向かい合わせシートだ。そしてそんなに混んでいない。
おかげで先頭の運転席直後の座席をゲットできた。鉄道オタクの御用達席でもある・・・。

少々車内が汚いが、一瞬本当に国鉄時代のローカル線に乗っているような錯覚に陥ってしまった。何となく懐かしい雰囲気だ。よく見ると、座席の形や内装が日本ぽい。タイ国鉄では日本提供の新車や、JRから払い下げられた中古車も走っているので、案外これも「メイド・イン・ジャパン」かもしれない。

列車は定刻に動き出した。なかなか優秀だ。かなりのスピードになってから自動ドアを閉めるのは、乗り遅れ対策だろうか?

ふと座っている席の上を見ると「Reserved For Monks/Disabled/Senior Citizen」と書いてある。「僧侶・身障者・高齢者の専用席」ということだ。僧侶というのがタイらしいな・・・と思っている場合ではない。しもた!マナー違反をしてもうたか!?一瞬焦るが、そういう人は見当たらないし、他の3席には普通の人が座っている。すると改札に来た車掌がこっちの気配を察して「ここで大丈夫」とジェスチェアしてくれた。ふう。

すいているのでそんなに騒々しくはないが、雰囲気はローカルバスと同じで何となく雑然としている。

車窓は割と変化がある。赤土の砂漠のようになったり、ジャングルになったり、北海道のようなパッチワーク畑の丘陵になったりする。

時々駅に停まり、ぽつぽつと乗り降りがある。こぢんまりした無人駅もあるが、3番線くらいある大きな駅に着くと反対列車の待ち合わせをしたり、焼き鳥や餅米、飲み物などの物売りが乗り込んできて「○△×~○△×~」と車内を練り歩いたりして面白い。本当にソンテウなどと同じだ。物売りは降りるかと思いきや、そのまんま乗って次の駅で反対列車に乗り込んで戻ってゆく。
運転席の直後なので、狙い通り前方の景色も見え、タブレット交換の様子もしっかりカメラに納めることが出来た。

3時間はあっという間。定刻より2分だけ遅れてノンカイに到着した。


ノンカイもムクダハンのようにのんびりした田舎町だが、それでもセブンイレブンがあった。こんな辺境でも不便さを感じることがない。

しかし、安心してコーラフローズンを飲んでいると、コンビニのような無機質で近代化したシステムに慣らされている自分に気付く。綺麗でスムーズだし、市場や商店のように「こんなもの置いてる?」「これいくら?」と聞いたり値切ったりする面倒臭さもないが、そういう人間臭いやりとりをする楽しみもない。
鉄道でも日本では冷房車が当たり前。切符の自動販売機、自動改札、ワンマン車、駅員の姿もないホーム、コンビニのような駅売店、食堂車でなくカフェテリア・・・。「弁当、弁当~」という駅弁売りの声も、今や聞けなくなった。

タイのローカル列車に乗って何とも懐かしい気分になったのは、そうした風景を心のどこかで欲していたからだろう。ただの懐古趣味かもしれないが。

蚊が多かった部屋
コーンケーンの「SaenSamranHotel」は、エアコンがついていたのに蚊が多い。例のラケットが大活躍。どうもシャワー室の下水から入ってきているようだった。ツインで200バーツ。
コーンケーン駅外観
コーンケーン駅外観。特に変わったところはない地方駅だった。

時刻表はタイ語だけ
外国人が乗ることは想定していないのか、時刻表はタイ語表記だけ。全く分からん。

日本製臭い・・・
入線してきたディーゼルカーは、色を塗り直したらJRに走っていても違和感のないスタイル。

ホームの売店と食堂
ホームに売店や食堂があるのは、どこの国でも、地方の駅でも同じ。

車内風景
車内風景。手前は僧侶、身障者、お年寄りの優先席とのこと。

ローカル駅
時折停まるのは、こんなローカル駅。それでも結構乗り降りがある。

焼き鳥売りの兄ちゃん
車内で焼き鳥を売り歩いていた兄ちゃん。ここの車内販売では弁当というものはなく、焼き鳥やカオニャオ(蒸かした餅米)、缶ジュースが主。それにしても、公式な車内販売なのだろうか?勝手に乗ってきて売っているようにしか見えんが。

売り子が乗り換える
売り子は、ある駅まで乗ったら退場列車に乗り換えて帰って行く。

同じく日本製臭いディーゼルカー
途中駅には、これまた日本製臭いディーゼルカーが留置されていた。

ノンカイ駅に到着
ノンカイ駅に到着。

ノンカイ旧駅
と、思ったらドアはすぐに閉まり、また列車は走り出した。どこに連れて行くねん!?
やがて、所々レールの外された廃墟のような駅に着いた。しかしよく見ると「Nongkhai」と書かれた駅名標がある。どうやら旧駅のようだ。

真新しいトゥクトゥク
その旧駅で待ち構えていたトゥクトゥクに乗せられ、町中心部にあるゲストハウスへ。町へは旧駅の方が圧倒的に近いようだった。
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