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中国式マッサージの跡
このサウナで、中国式マッサージも受けてみた。ガラスコップにアルコールを入れて火をつけ、すぐに逆さにして肌に貼り付ける。すると下がった内圧でコップの中に皮膚が吸い込まれてゆくのだ。痛くはないが、吸盤に吸い付かれたような妙な感覚がたまらん。コップを外すと至る所が内出血していたが、そこは悪い物の溜まっていた部分なのだという。


ー温泉に入りたい!

旅を始めて2ヶ月が過ぎると、次第にその思いは強くなっていった。


しかし悲しいかな、このクソ暑い東南アジアには温泉などありゃしない。いや、全くない訳ではないが、少なくともこれから行く予定の所にはない。寂しい。寂しすぎる。

私にとって、旅と温泉はイコールのようなものだ。バイクや自転車で炎天下を走り続けて汗まみれの埃まみれになった時も、駅から雪の降りしきる中を凍えながら歩いて宿に辿り着いた時も、温泉さえあれば生き返ったのだよ・・・できれば露天風呂がいい・・・それも男女混浴の・・・でもおばあちゃんの姿はいらん。年頃の美女がおって・・・。

実現不可能な贅沢を言っても始まらん。それならばせめて浴槽にザブーンと浸かりたい!

と思ったところで、私の泊まっているような1泊4ドル程度のゲストハウスにはやはりそんなものありゃしない。シャワーのみで、しかも水しか出ない所さえあるのだ。
高級ホテルに泊まればあるのかも知れないが、その為だけに数十ドル出すなど「贅沢は敵だ!」「欲しがりません勝つまでは」的な旅を続けている我々にとって破戒行為と言っても良い。破戒僧ならぬ破戒バックパッカーである。


と言う訳で、サウナで妥協してみることにした。

ちょうどゲストハウスのすぐ近くに薬草サウナ+マッサージの店があり、しかも知り合いが「良かった」と言っていたのだ。7000キープ(70円)と財布にも優しい。中国式のマッサージなどもあって、たまのリフレッシュにはもってこいである。

行ってみると、もちろん奈良健康ランドや京橋のグランシャトー(関西ローカルですんません)のような巨大な施設ではなかった。7~8人入れば満杯のサウナ小屋が男女別にあり、あとは更衣室とベッドの二つあるマッサージ室、手桶のある水槽だけ。シンプルそのものだ。

早速貸し出しのサロン(腰巻き)に着替え、霧で横の人の顔さえ見えないサウナ室に入る。

何だか分からないハーブの香りと、同じく檜ではないが分からない木の香りが混じって、なかなか気分はいい。
そしてミストサウナのせいかそれほど熱く感じない。身体は熱くても頭が平温の風呂と違って、サウナは足の爪先から頭のてっぺんまで高温に晒される。それが今までどうものぼせそうで嫌だったのだが、これなら大丈夫だ。

外に出て薬草茶や水を飲んだり、手桶で水をかぶったりしているうちに全身がぽかぽかとして、疲れが引いてゆくような気がしてきた。薬草の効果もひょっとしたらあるのかも知れない。
一部の(大部分の!)施設だけ立派で塩素臭いニセ温泉より、よっぽど素朴でいいじゃないか。

さて、ここはガイドブックにも載っているところだが、見たところ外国人はいない。みんな地元民のようだ。

おかげでサウナ室や休憩所で座っていても、前後左右ラオ語で皆目分からない。しかし飲食店などで地元民がよく来るということは、まずハズレではないと思って間違いないのだ。それが証拠に学生風の少年からおっちゃんまでがくつろいでいて盛況だ。サウナ室も満杯でなかなか入れない。

と、その中に、サロンの代わりにオレンジ色の腰巻を着けている僧侶がいるではないか。まだ十代前半くらいの若いのが2人、休憩所で水を飲みながら談笑している。

こちらの僧侶は「上座部仏教」という、日本などの「大乗仏教」とは比較にならない厳しい戒律を守り通している宗派で、俗世からは離れて生活しているイメージがあったが、案外そうでもないらしい。よく町なかでも携帯電話でしゃべったり、デジカメで写真を撮っていたりする姿を見るのだから。

それはいいとして、その片方が少し変である。タオルを胸まで巻き、歩く時も女性のようになよっとしている。よくホッペに手を当てる。間違いない。オカマ、いや失礼、Mrレディだ!
僧侶のMrレディも存在するのだ!戒律で性行為は禁じられている筈だが、性転換は許されているのか!?とまあ本人に直接確認した訳ではないので真偽の程と、果たして身体の改造に入っているのかは不明である。

そうと分かると、少し緊張する。サウナで横に座ったMrレディの手が太腿を伝って伸びてきたというのは、日本でもタイでもよく耳にする話だ。
私の周りにも、加害者はいないが被害者は何人かいる。中の一人は、時々テレビにも出ている某空想系雑誌の編集長に迫られたという。あの人もそうだったのだ!この場でも見回すと「兄貴」タイプのムキムキマンはいるが、彼の好みいかんで、いつ私がターゲットになるやも知れぬ。

性行為(姦淫)は僧侶の絶対に犯してはいけない「四戒」の一つだが、同性とならオッケーなのか!?い、いやだ。私にはそう言う趣味はない!手が伸びてきたら逃げるのみ!

しかし私の緊張をよそに、Mrレディ僧侶は別に何するわけでもなく、サウナ室でじっと黙って、別に他の男性にくっつくわけでもなく離れるわけでもなく普通に座り、仲間と談笑したのち帰って行った。周りの男連中も気付いているのかいないのか、別のその僧侶を避けていることもないようだった。


サウナの気持ち良さもさることながら、こちらのMrレディの立場と仏教の奥深さも感じた一日であった。

日本では先日、性転換手術したあるタレントがそれまでの辛さを涙ながらに語っていたが、周りの差別めいた視線には耐えられないものがあったという。タレントですらそうなのだから、一般のMrレディや性同一性障害の人々の苦労は計り知れないと思う。

しかし東南アジアでは、見た目ですぐそれと分かるような人も大手を振って町を歩いている。そして別に差別どころか好奇の視線も注がれていないのが分かるのだ。
こちらでは子供の頃からでも、自分の性に違和感を持てば異性として振る舞うことが普通だという。それが社会の暗黙の了解なのか法律で決まっているのかは知らないが、ともかく日本より市民権を得ているのは確かなようだ。

また、そう言ったことは問わずに出家僧として受け入れている寺院や仏教も懐が広いと思う。性がどうのこうのということより、それらを差別しないことがいわゆる「徳」なのだろう。

私が僧侶に向かって「迫ってくるかも・・・」と考えたのも、やや差別的であった。反省である。


日本はやっぱし遅れてるなー。でもなんのかんの言うても温泉が多いのは有難い。

ゲストハウス隣の屋台
昼、ゲストハウス横の屋台に人が群がっていた。

学生たちが群がっている
よく見ると、その屋台は学校の門の横にあり、学生たちが昼飯を買いに群がっていたのだった。焼き鳥にソムタム、おかずも何種類かあって、いい匂いが立ちこめている。
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