上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
運転席横にも小銃が・・・
よく見れば、運転席横にも小銃が・・・


本で国道13号線と言えば、福島を起点に米沢、山形、新庄、横手、大曲と東北地方のほぼ中央を縦断し、そして秋田へと通じているいわば東北の動脈だ。
幅の広い立派な道にはひっきりなしにトラックや観光バスが行き交い、交通量は相当なものだ。併走している山形新幹線や秋田新幹線と共に、東北地方の人や物の流れに対して重要な役割を担っている道路なのだ。


そして、ここはラオスの国道13号線。
私を乗せたオンボロローカルバスは黒煙を噴きながら、延々と続くワインディングをノロノロと登っていた。

昼前にバンビエン(ワンウィエン)を出て、ラオス第二の都市ルアンパバーン(ルアンプラバン)に向かっているのだ。


こちらの国道13号線は、同じようにラオスの主要都市を結んでいるらしいのだが、道は比較にならないほど悪い。

一応舗装路だが幅も狭く、かなり波打っている。それに山をブチ抜いてショートカットしてくれる快適なトンネルなど一切無く、山の稜線を誠に丁寧にトレースしてくれるのだ。おかげで急勾配と急カーブが連続して身体も前後左右上下に容赦なくシェイクされ、そのうち気分も悪くなってくる。乗り物酔いしやすい人には拷問だろう。

また道だけではなく、私たちが乗っているバスも相当なものだ。

ボロいのは言うまでもないが、屋根上に山積みにされた荷物のせいか、急カーブのたんびに車体が外側に大きく傾き、いつか横転するのではないかとヒヤヒヤする。サスペンションはかなりヘタっていて、道の凸凹がそのまんまケツを突き上げて痛い痛い。冷房などは当然ナシ。その代わりにか、時々雨水が滴ってくる有様だ。おまけにエンジンもヤバく、ちょっとした登り坂でも失速してローギヤに入れ、自転車のようなスピードになった挙げ句、何度もエンストしそうになる。

おいおい、こんな山の中で故障したらシャレにならんぞ。登り坂でもたついているうちに、日本の観光バスのような豪華版ローカルバス「VIPバス」や、コンテナを積んだトレーラーがどんどん追い越してゆくではないか。登り坂でトレーラーに抜かれるバスって一体・・・。

ただ、下り坂は登りの遅れを取り戻すためか、ムチャクチャに飛ばす。そして追い越しまくる。前の見えないブラインドコーナーであろうがお構いなし。たまにいきなり対向車が来て慌てて戻ったり、スピードを落とさないままカーブに突っ込んで急ブレーキをかけたりもする。しかもそのカーブにはガードレールなどという安全対策はなく、飛び出したら最後、数百メートルの斜面を転がり落ちてゆくことになるのだ。

頼む!これはレースでも、運転手の腕試しでも、ましてや乗客の肝試しでもないのだ。そんな寿命の縮みそうな運転はプライベートだけにしてくれ!

ベトナムでの峠越えも恐怖だったが、あれはほんの1時間ぐらいだった。今回はすでに4時間ほど冷や汗をかかされ続けているのである。


そして、これ以上要らんというのに恐怖の要素がもう一つある。山賊の存在だ。

国道13号線のバンビエン~ルアンパバーン間は、過去に何度もバスが襲撃に遭い、外国人旅行者も何人か殺されているらしい。
山賊など西部劇の中だけの話だと思っていたが、実際に自分が直面するとは・・・。確かにこの山深い道なら出るかもしれんし、これだけノロノロ走っているバスなら止めるのも楽だろう。

しばらくして、前方に小銃を持った男が3人ほど道端に座っているのが見えた。キ、キター!と一瞬緊張したが、別に車の前に立ちふさがる様子もない。いや、こいつらは様子見部隊だ、本隊に連絡してしかるべき場所で襲撃するに違いない・・・

後から聞いたことだが、その男たちはどうやら対山賊の警備員らしい。いざという時には軍が出動して道路を封鎖することもあるという。そういえば身なりも綺麗だったな。まあ「山賊は毛皮やボロをまとっている」というイメージも西部劇のものなのだが。


バンビエンを出てすぐ始まったワインディングはどんどん標高を上げ、いくつもの峠や集落を抜けてゆく。

この風景の雄大さと、途中通る少数民族集落の面白さは、平凡な盆地を通る日本国道13号線の比ではないだろう。まるで乗鞍かどこかの有料スカイラインを走っているような、山々の連なる景色が連続して飽きない。恐怖に晒されていることを束の間だが忘れさせてくれる。これが通行料のいらないタダの国道で見られるのだ。

そしてさすがは山岳民族の多く住むラオス北部だ。木と竹で作った簡素な家が建ち並ぶ集落が点在して、そのたびに黒に刺繍を施した民族衣装を着ている人が見えた。やはり全員が全員民族衣装なのではなかったが、かなり貴重なものを見せてもらった気がした。


結局7時間を要してルアンパバーンには無事辿り着けたのだった。

延々続いた山岳路のせいで、隣に座っていた地元の女の子は酔って何度も窓から吐き、ぐったりしている。私ももうフラフラだ。だいたい日本では山道をバスで7時間も揺られることなどないのだから、もう御免である。しかしこれから向かうつもりの北部はこんな道だらけだという。それを思うと今から気が重い。

ただ、冷や汗はかいたが、心配事は杞憂に終わってくれた。

乗客が次々と降りてゆく。よく見ると、最後部の座席から出てきた兄ちゃんの肩にも小銃が担がれているではないか!こちらではもうすぐ「ピーマイ・ラオ」という水掛け祭りがあるが、その為の水鉄砲では勿論ない。恐らく山賊に応戦するための警備員なのだろう。

山賊に止められるのも嫌だが、目の前で銃撃戦が始まるのはもっと嫌である。命がけのバス旅にならんで良かったわい。

そして宿に入って、この道路にはわずか2ヶ月ほど前にも山賊が出没していたことを知ったのだった。あーこわ。

ThavisoukGuestHouse
「ThavisoukGuestHouse」は居心地は悪くない。ガンジャの臭いが時々漂っていたが、どこのゲストハウスでも同じだろう。ツインで40000キープ。
まあ居心地は良かった
1階にはフリースペースがあり、水のサーバーもあって飲み放題。水を買わないで済むな。ここにはツアー会社が隣接していて、なかなか面白そうなツアーもあった。カヤックなど、晴れていれば参加したかったのだが。

メインストリート
昼間は静かなメインストリート。

飛行場跡
町の中心をぶち抜く砂利の広場。ベトナム戦争中は飛行場として使われたとのこと。

バスは満席
バスは満席だった。ルアンパバーンまで一人55000キープと、ツーリストバスより少し安いだけ。ぼったくられた!しかし乗っていて楽しいので良しとしておこう。

荷物満載のバス
途中のドライブインに寄り、昼食タイム。バスは見ての通り、かなり頭が重そうだ。

晴れてたら絶景
山岳地帯には急峻な山々が連なる。晴れてたら絶景だろうな。

眼下にルアンパバーンの町が
山岳地帯をやっとこせ抜けて下り坂になると、眼下に目指すルアンパバーンの町が見えた。緑に囲まれた町だ。

こんな坂道でもトイレ休憩
こんな狭い坂道でもお構いなしに停まり、トイレ休憩。

ルアンパバーンに到着
やっとルアンパバーン外れのバスターミナルに到着。フラフラになったわい。市内へはトゥクトゥクで。
Secret

TrackBackURL
→http://tabitabigomen.blog48.fc2.com/tb.php/71-e889f3e3
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。