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これでも実は現金輸送中。警戒っちゅう言葉を知らんのかいな?

日、資金を下ろしに銀行に出掛けた。


海外渡航先で現地通貨を調達する手段はいろいろある。現金やトラベラーズチェック(T/C)を持って行って、その都度両替する方法、クレジットカードでのキャッシュアドバンス(キャッシング)、銀行で国際キャッシュカードを作ってもらい、預金から現地通貨として引き出す方法などだ。

これらにはそれぞれ一長一短がある。現金は盗難に遭ったら終わりだが、手軽で両替の手数料が安いし、国境近くなどでは両替しなくとも払える場合がある。T/Cは国によって、どの通貨から両替するかで両替時の手数料が大幅に違ってくる(ドルT/Cからは安いが円T/Cからは高い、など)面倒臭さがあるが、盗難に遭っても再発行が利く。クレジットカードのキャッシングは引き落とし日まで金利がかかるが、通用する窓口は銀行や両替所やATMなど多い。国際キャッシュカードは通用する窓口が少ない(国によっては全く無い)が、金利の心配がない。

いろんな手段を用意しておいて、国の発展度合や治安によって使い分ける必要が出てくるのだ。


今回はクレジットカードでのキャッシングで。そうなると下手な両替所ではスキミングなどの危険がありそうなので、何となく安全そうな銀行で替えることにしたのだった。


カードを窓口に出し、書類を書いてパスポートを提出する。下ろすのは日本円にして2万円ほどだが、しばらくして窓口のおばちゃんが持ってきたのは、なんとゴミ袋のような黒いビニール袋に詰められた札束であった。

まず札束だが、これは1円=約100キープ(ラオス通貨Kip)という為替レートと、ラオスの通貨では2万キープ札が最高額紙幣だということが原因だ。
おかげで2万円は200万キープというとんでもない額になり、しかも2万キープ札では高額すぎて使いづらいので1万キープ札にしてもらったのもあって、200枚もの札束を受け取ることになってしまったのである。あ~これが全部1万円札やったらええんやけどなあ・・・。

また、銀行で現金がクシャクシャのビニール袋から出てくるという、日本ではあり得ない光景だが、これはもちろんゴミに見せかけるなどといった防犯対策ではないようだ。キープという通貨の価値の低さを表しているのだろう。

例えば、タイのバーツは国外でも両替してもらえるが、カンボジアのリエル、ベトナムのドン、ラオスのキープは国外に出れば紙屑同然で相手にしてもらえない。外貨を獲得できる輸出物が少ないせいで国の力が弱いし、歴史的にも価値が不安定だということがあるからだ。キープなどは過去、僅か2週間のうちに価値が半分に下落したこともあったくらいなのだ。もし2週間のうちに1ドルが200円になったらどうなるだろう。間違いなくパニックが起こる。

そういうこともあって国民も自国の通貨を全く信用しておらず、お金が貯まったら宝石や金など価値の変動しにくい物か、自動車やバイクなどの生産財に替えてしまうのだという。日本のように安心して貯金できるのは、一部の恵まれた国だけなのだ。


さて、200枚もの札束に感激している場合ではない。海外ではよくこのレートの違いやゼロの多さで日本人が混乱することにつけ込んだ誤魔化しが行われると聞く。受け取ったその場で数を数えなければ危険だ。

ゼロの数を確認しながら10枚ずつ分けてゆく。すると1万キープ足りない。何回勘定し直しても、やはり1枚足りないのだ。そこで窓口のおばちゃんに見せながら10枚ずつ「One,Two,Three,Four・・・・」を数え、最後の束を見せて「・・・Nine!」と言うと、自分では数えもせず「あっ、そ」とばかりにすぐ1万キープ札を出してきたのであった。

おいおい、誤魔化しの常習国ベトナムみたいにわざと1枚抜いておいたのではないだろうが、自分で数えんで大丈夫なんか!?もしこっちが嘘言うてたらどないすんねん!?ラオス国民のいい加減さもわかるが、銀行までいい加減では困るやろが。
恐らくラオスの銀行では、日本のように1円の計算違いで何時間も残業することなどあり得ないのであろう。


ともかくトラブルにならなかったのが幸いだ。分厚い札束を何とか貴重品ベルトにしまい込み、銀行を出た。
すると、またしても信じられん光景を目の当たりにしてしまったのであった。


銀行の前の道路に白いワンボックス車が停まっていて、そこから2人の平服の兄ちゃんがワッセワッセと重そうなボストンバッグを銀行に運び入れていった。しかしそのバッグは上のジッパーが開いていて、よく見るとそこから1万キープ札の束がいくつもはみ出しているではないか!実は現金輸送中だったのだ。

日本なら頑丈そうな現金輸送車で、銀行に運び入れる時など常に警棒と防弾チョッキで武装した警備員が周りを見張っているというのに、あろうことかここでは警戒さえしていない。おまけにワンボックス車は兄ちゃんたちが銀行に入っている間も無人のまま置き去りで、スモークもしていない窓ガラスからは車内に積み上げられた札束が丸見えだ。

なんぼラオスの人々が温厚だとは言っても、国民全員が全員そうではあるまい。ここでもし兄ちゃんにナイフや拳銃を突きつければ、そうしなくともこのワンボックス車のガラスを割れば、いとも簡単にラオス平均年収の数倍は手にできるのである。よくこんな体制で今まで何もなかった(あったのかもしれないが)なあ。

また札束のはみ出たボストンバッグを運んでいる兄ちゃんに近づいてカメラを向けると、ニッカーと笑って札束がよく見えるようにポーズを取ってくれた。おいおい、笑うてる場合か!


ラオス人の人柄、ラオスの治安、ラオスの通貨価値、ラオスが抱える問題などなどを垣間見たような気がした。ものの15分くらいの間だったが・・・。

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中央が「現金輸送車」。何の変哲もないワンボックス車で、窓もスモークすらかかっていない。まさかこれで防弾ガラス+防犯装置完備ではあるまいな。

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まったく隙だらけの様子で、銀行に入っていった。

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その後は近くのワットへ。新年はとうに迎えているが、まだ行事が行われていた。

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謎の子供たち。片手に持っているのはゲームの箱だった。袋の中身は何だろう?ペットボトルか空き缶の回収か?見せてもらいたかったが、足早に去っていった。
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